2012/02/10 Fridayauthor: JummaNet事務局

ジュマ・ネット共同代表のトム・エスキルセン、バンドルバン県で不当に退去を命じられる

今年1月2日、チッタゴン丘陵バンドルバン県を訪れていたジュマ・ネット共同代表のトム・エスキルセンが、同県の軍の諜報機関(DGFI)に不当に同県の退去を命じられました。

トムさんは地元の開発NGOの招待でプロジェクト視察のために訪問中でした。視察終了後、以前お世話になったジャーナリストや活動家の人とお茶を飲み、夕飯を食べていたところ、軍の諜報機関であるDGFIに呼び出され、尋問を受けました。ジャーナリストや活動家とお茶を飲んでいたことを「政治的会談」と決めつけられ、即刻退去を命じられました。事実と異なることで退去を命じる不当な命令ですが、軍の権限の大きさ、受け入れ団体への配慮から、トムさんは翌日バンドルバン県を去り、チッタゴンまで戻りました。

このほかにも、バンドルバン県ではトムさんの調査に協力した地元の活動家が政府に呼び出されたり、ジュマ・ネットのプロジェクトに関係する団体がいやがらせを受けたりと、チッタゴン丘陵では海外の援助を受ける団体や、軍の人権侵害に異議を唱える活動家に対する締め付けが強くなりつつあります。これは国連でのロビイングが効果を上げていることへの反動という側面もあり、悪い兆候ばかりではありません。が、現地のパートナーや活動家の安全も脅かされているため、ジュマ・ネットは現地の情報収集を心がけながら、慎重に今後の対応を検討しています。

 

※この件につきましては、3月発送予定のジュマ・ネット会報でもお伝えいたします。