2004/09/06 Mondayauthor: jummanet(n)

焼畑用地がゴム園や農園のために割り当てられる自分の土地で難民化しているナイッコンチョリの先住民族

バンドルバン県ナイッコンチョリ郡では、先住民族が焼畑農業に利用する土地がゴム園や農園の用地として有力者に割り当てられたため、先住民族の人々が自分たちの土地で難民化しつつある。すでに数百世帯のチャク民族とマルマ民族の人々が追い出されている。にもかかわらず、地元行政は、ゴム園や農園のための借地権を与えたために先住民族が追い出されたという情報は聞いていないと言っている。
県行政の情報筋によると、ナイッコンチョリ町で750エーカー、ジャルリヤチョリ町で225エーカー、バイシャリ町で800エーカーの土地に対する借地権が有力者に与えられたという。1980年代から90年代にかけて、様々な折りに土地が割り当てられた。

郡役場から5キロ離れたナイッコンチョリ町のモッドヨム・チャク村を訪問したところ、非常に多くの外来者が住んでいることが分かった。この村長のトワイチン・チャクなどによれば、これらの外来者は先住民族の土地を奪って数年前から住んでいるという。住民によるとモッドヨム・チャク村の30世帯、シャトヤイジャイ村の14世帯、ムラチャン・オン村の30世帯、ジャルリヤチョリ村の35世帯、ニタ・オン村の25世帯、ノトゥン・チャク村の50世帯を含む合計184世帯が土地から追い出されようとしているという。

一方、ナイッコンチョリ郡バイシャリ村の集団村からヘッドマン村にやってきたチャク民族35世帯も自分たちの家に戻れずにいる。キャトヤイ・チャクらによると、彼らはジアウル・ラーマン政権時代に集団村プロジェクトで一世帯5エーカーの土地を与えられて定住させられたという。1985年に危険を理由に国境警備隊(BDR)が彼らにヘンドマン村に移住するよう命じた。しかし、彼らが村を離れた途端、モヘシュカリ、クトゥーブディアおよびコックス・バザールからやってきたベンガル人青年に住居を占拠された。それ以降、彼らは村に入ることができなくなっている。現在、40世帯のベンガル人がそこに住んでいる。

焼畑用地がゴム園や農園のためにリースされた先住民族の間では絶望感が広がっている。ナイッコンチョリ郡第270地区の首長バチン・チャクは、行政が土地を割り当てるかリースする際は、関係する首長の同意を取ることがCHT行政規則で義務づけられているにもかかわらず、彼らに無断で何千エーカーもの土地がリースされたと怒りを込めて訴えた。

ナイッコンチョリ郡行政官アフジャル・ホセインと県行政副長官アノワル・ホセインは、ゴム園または農園のために土地をリースしたことにより先住民族が土地を取られたことに関しては、何の苦情も聞いていないと語る。しかし、バイシャリ集団村のチャク村落が占拠された件については調査すると県行政副長官は述べた。

情報源:プロトム・アロ紙、2004年9月6日