2004/09/18 Saturdayauthor: jummanet(n)

バンドルバン町に近いキャチン・カルバリ村から住民が追い出され、緊張が高まる

 バンドルバン町に近いキャチン・カルバリ村で百年以上暮らしてきた人々はベンガル人に脅迫され、土地を奪われている。ベンガル人入植者たちはアワミ連盟バンドルバン県支部の政治指導者の支援を受け、土地無し農民の再定住の名目で先住民族の伝統的な土地を奪っている。これまで村長のキャチン・カルバリをはじめ、19家族が合計40エーカーの土地を奪われた。村の先住民族たちは、土地から追い出されるか、モハルチョリで起こったような民族暴動が起きるのではないかと緊張する毎日を過ごしている。
2004年9月16日に現地を訪問したところ、奪われた土地に入植者の家が新しく建てられているのが見受けられた。村の西側でベンガル人入植者は、先住民族19家族から奪った土地に小さな住居を建てていた。バングラデシュ南部のボリシャル県ドシュミナ地区からの入植者170世帯が150戸の住居を建てて暮らしている。入植者たちはアワミ連盟リーダー、ムジブとマジェドの指示でキャチン・カルバリ村に住居を建てたと語った。

カジ・ムジブル・ラーマン(ムジブ)はアワミ連盟バンドルバン県支部書記長、アブドゥル・マジェド(マジェド)は労働者連盟バンドルバン県代表でバンドルバン町第3区の区長を勤めている。

この村の先住民族の土地が最初に取り上げられたのは、2002年2月8日のことだった。ちょうどボモン王の伝統的な祭典が行われていた。村人は祭りの準備と王位継承者の世話に忙しくしていた。この隙を狙って、入植者たちはムジブとマジェドの雇った暴力団の援護で土地を奪った。この事件の後、キャチン・カルバリ(80歳)は長老と王の伝統的な裁判所に訴訟を起こし、地元行政にも事件を通報したが問題は解決されなかった。

一方、労働者連盟の指導者であるマジェドは何人かの与党政治家の支援を受けて「土地無し協会」の名の下で土地を奪い、土地無し農民を入植させる事件に関わったことを認めた。アワミ連盟を支持する入植者が入居した後、バングラデシュ民族党(BNP)活動家が入植地前に立ててあった看板を降ろし、[BNP党首にちなんで]「ジア町」と書いた看板を掲げたが、争った後でこの看板を降ろした。

被害を受けた先住民族が県行政副長官(歳入担当)アノワル・ホセインに状況改善を求めたが取り合ってもらえなかった。一方、BNP県支部委員長・バンドルバン丘陵県評議会議長を兼務するミャ・マ・チン・マルマは、「我が党はバンドルバンでは少数派だ。この問題は県行政長官に解決してもらうしかない」と申し開きした。立ち退きさせられた住民は、土地の返還、適切な法的措置、犯人の処罰を要求している。

情報源:デイリー・プールバコン紙、2004年9月18日