2004/09/19 Sundayauthor: jummanet(n)

コックス・バザール県で先住民族の家族が惨殺される

 コックス・バザール県テクナフ郡にあるラカイン民族の村で、先住民族の母娘が凶悪犯に残忍な方法で殺害された。2004年9月14日深夜、凶悪犯は先住民族の家族の住居に侵入し、プ・チュ・チ・ラカインを強姦してから、彼女と母親のクラ・チャ・ラカインをナイフで刺し殺した。この家族は何世代も前からこの村に暮らしてきた。しかし、多数派ベンガル人は、先住民族を繰り返し抑圧・拷問し、土地から追い出そうとしてきた。
警察によるとコックス・バザール県テクナフ郡ニラ・ユニオンのノアパラ難民キャンプでプ・チュ・チ・ラカインの裸の遺体が発見されたという。強姦後に殺されたと推定され、遺体にはナイフの傷跡が数カ所にあった。警察はこの事件の関連でロシッド・アハメッドとアティクル・ラーマンという与党関係者二人を逮捕した。

一方、他の情報筋によると、殺害された女性の姉は、七年前、元テクナフ郡評議会議長エザハル・ミアと強制的に結婚させられ、イスラム教に改宗させられたという。ラカイン仏教福祉協会は、このような残酷な暴力や殺戮の責任者を逮捕して罰するよう要求している。

地元住民から次の三つの事実関係が分かった:

1)この地域には遠い昔から先住民族20~25家族が暮らしてきた。先住民族の若い女性たちはいつも、彼女たちを連れ去って強制的に結婚させようとする多数派ベンガル人の標的にされてきた。今回の事件で殺害された女性も、事件の数日前にイスラム教徒の青年に結婚を申し込まれたが断っていた。

2)以前から多数派ベンガル人有力者が先住民族の土地を奪おうと試み、先祖代々の土地から追い出そうとしてきた。

3)事件数日前の夜、麻薬中毒者のグループが家に侵入して彼女を強姦しようと試みたが近所の先住民族の男性がそれを止めた。

このところ、付近の先住民族は不安な日々を過ごしている。地元行政もその安全を守る適切な措置を取っていない。一方、与党関係者をはじめ、地元で政治的な影響力を持つ人々は、今回の事件に関して嘘の情報を流し、犯人を庇おうとしている。

情報源:プロトム・アロ紙、日刊ボレル・カゴジ紙、2004年9月19日