2009/05/23 Saturdayauthor: JummaNet サイト管理者

ボイサビ(ジュマのお正月)

DSCN2769.jpg ボイサビとは、チッタゴン丘陵地帯の先住民族たちのお正月祝いです。ベンガル暦ボイシャーク月の1日(4月15日ごろ)に行ないます。トリプラ語でボイシューク、マルマ語でサングライ、チャクマ語 でビジュと呼ばれ、それらをまとめて「ボイ・サ・ビ」と呼ぶようになったそうです。ボイサビのお祝いの日は、「パゾン」という山の幸をふんだんに使った縁起の良いご馳走やお米の焼酎(ドチュワニ)を振舞います。

 2002年ジュマ・ネットの最初の活動は、その頃日本に住んでいた数名のジュマの方達とCHTに関わる日本の人々と一緒に高田馬場の消費者センターでボイサビを企画したのが始まりでした。それ以降、2008年4月までの7年間、毎年新宿の常円寺さんでボイサビを実施してきました。
DSCN2803.jpg  日本に住むジュマの方々と一緒に日本のボランティアさんたちと、毎年パゾンのほか、様々なジュマ料理を作り、食べながら親交を深めました。民族衣装の紹介や文化紹介や現地報告会なども行ないました。(このため、ジュマ料理チームも出来、後にグローバルフェスタではジュマ風ピタサンドが好評を得るようになりました。)


 また、2003年4月のボイサビの時期に、ブイオチョラ襲撃事件、2005年には日本で難民申請をしていた友人D・チャクマ氏が入国管理局に強制収用され、2006年4月にはマイシチョリ襲撃事件が起こるなど、必ずしも、心から楽しめる会ばかりではありませんでしたが、その度にチッタゴン丘陵地帯に心を寄せる人々が集い、平和について考える機会を持ち、心をともにすることが出来ました。

DSCN1783.jpg  ボイサビは、お料理や文化紹介など、気軽に参加できることから、年々参加者が増え、会員さんやボランティアさん、関係者の同窓会のような雰囲気となりました。同時に、ジュマに関心を持つ初めての参加者もじょじょに増えるようになりました。一番多い時で日本の先住民族であるアイヌ民族のレラの会レラチセが参加してくださり約250名の参加者がありましたが、2009年4月に、ジュマ・ネット主催のボイサビは行なわず、今後は、日本に住むジュマの方々が主催するボイサビをお手伝いすることを決め、2008年4月のボイサビを最後とすることになりました。

 毎年ボイサビを楽しみにして下さった皆様、ありがとうございました。