2009/01/14 Wednesdayauthor: jummanet(n)

ランライ・ムロー氏が1月7日に仮釈放されました!

『ランライ・ムロー氏が1月7日に仮釈放されました!』
(署名集約日を1月16日に早めます)

各位

 ジュマ・ネットでは昨年12月獄中のランライ・ムローさん(38歳)の病状が悪
化しているとの情報を受けて急遽バングラデシュ政府に人道的配慮を求める署名
を開始しました。
 すでに多くの方からご協力を頂き、日本国内と海外から合わせて341(09.1/13
現在)の署名が集まっています。
このような署名キャンペーンはジュマ・ネットのみならず、アムネスティ・イン
ターナショナル、サバイバル・インターナショナルを通して世界中で行われまし
た。

 年が明けた今年1月4日にランライ氏が病院に移送されたというニュースが届き、
続く7日には釈放のニュースが届きました。
これを受けて、予定していた署名の集約日(1月末)を早めて今週末(1月16日)
で締め切り、すぐにバングラデシュ政府に提出したいと思います。署名を集めて
下さっている皆様、すぐにジュマ・ネット事務所までお送りくださいますようお
願い致します。

 ムロー民族リーダーのランライさんは、バンドルバン県で陸軍訓練所拡張のた
めの土地収用に反対したことがきっかけで、2007年2月に武器不法所持の冤罪で
逮捕され、激しい拷問を受けた後に病院に運ばれて心筋梗塞と診断され、6月に
禁固17年の実刑判決を言い渡されました。

最近の経緯:

●『ランライ・ムロー氏 釈放される』
デイリー・スター紙 2009年1月8日

ムロー民族の伝統的リーダー、ランライ・ムロー氏は、刑務所で約1年服役した
後に昨日、保釈された。

バンドルバン県シュアロク・ユニオン評議会議長ムロー氏は2008年2月22日(誤
記、正しくは2007年2月23日)にバンドルバンの自宅から逮捕された。武器取締
法の下で武器不法所持の刑事容疑で逮捕された。

プレス・リリースによると、同氏の弁護士からの申し立てに対して、モハマド・
モザッメル・ホセイン判事とアフザル・ホセイン・アハメド判事からなる高等裁
判所の判事団が保釈命命令を発した。

弁護士たちはムロー氏を緊急治療のために人道的根拠からムロー氏を釈放するよ
う求めていた。弁護士たちは、一部の既得権益者の利益のためにムロー氏が本件
で虚偽の嫌疑をかけられてきたとも主張した。

ムロー氏は2008年[誤記]の逮捕の翌日に入院させられ、動脈閉塞の緊急治療を受
ける必要があった。同氏はいまだに必要とする治療を受けていない。

同氏は1月2日に再び国立心臓病研究所に入院させられたが、病床では手枷・足枷
で拘束されていた。

しかし、人権団体アイン-オ-シャリシュ-ケンドロ(ASK)および国内人権委員会
からの介入の末に手枷・足枷は後で取り除かれた。


●『ランライ・ムロー氏がCCUに入院を認められ、手枷・足枷を外される』
プロトム・アロー紙、2009年1月5日

刑務所当局はようやく国立心臓病研究所の冠動脈疾患集中治療室(CCU)で治療
を受けている先住民族リーダー、ランライ・ムロー氏の体から枷(かせ)を外し
た。

情報筋によると、バンドルバンの少数民族リーダー、ランライ・ムロー氏は健康
状態が悪化したため、木曜日にチッタゴン刑務所から国立心臓病研究所に移され
たという。彼は入院中、ずっと枷をかけられていた。このことがプロトム・ア
ロー紙で報道された後、刑務所当局は手枷・足枷を外した。ランライ氏は心臓病
だけでなく、胸や背中の痛みや呼吸困難も患っていることが報告されている。

国内人権委員会のプレス・リリースによると、新聞で報道を見た後、国内人権委
員会委員長アミルル・コビール・チョウドゥリー判事は同委員のニル・クマー
ル・チャクマ博士およびムニラ・カーン氏とともにランライ氏を病院に訪ね、本
人や医師たちに面会したという。国内人権委員会も彼が枷に繋がれていることを
目撃した。委員会は当局にすぐに枷を外し、同氏をボンゴボンドゥー医科大学付
属病院の監察病室に移すよう要求した。刑務所所長シャムシュル・ハイデル氏は、
人道的配慮により昨日正午からランライ・ムロー氏の枷を外したと語った。

バングラデシュ先住民族権利運動と「ナゴリック・ウッドグ」はランライ・ム
ロー氏に対する不正を非難した。両団体はそれぞれプレス・リリースを発し、ラ
ンライ氏の訴追は冤罪であると主張し、彼の即時釈放を求めた。同時に彼に対す
る適切な治療や扱いも求めた。

アイン-オ-シャリシュ-ケンドロ(ASK)事務総長で元選挙管理内閣顧問のスルタ
ナ・カマール氏は、同団体では従来から枷の使用に常に抗議してきたと語った。
「それは国家の非人道的行為であり、誰しも反対の声を上げるべきである」と述
べた。

環境保護活動家、人権活動リーダー、先住民族リーダーのランライ・ムロー氏は
バンドルバン県ショドル郡シュアロク・ユニオンのユニオン評議会議長に3回、
選挙で選ばれた。2007年2月23日早朝にRAB(合同軍)に逮捕され、バンドルバン
陸軍基地で尋問を受けているときに危篤状態になり、同日、入院させられた。そ
の後も数日間、病院で過ごすことを余儀なくされた。2007年6月17日に有罪とさ
れ、17年の刑を言い渡された。バングラデシュ内外の多くの人権団体や全国レベ
ルの指導者たちが彼の逮捕やその際の拷問に関する懸念を表明し、釈放などを求
める声明文を発してきた。人権活動家は、彼が先住民族の権利に関して声を上げ
たために、でっち上げ逮捕されたと訴えている。


●『ムロー民族リーダー、病院でも鎖に繋がれる』
デイリー・スター紙、2009年1月4日

木曜日、チッタゴン中央刑務所で服役中に健康が著しく悪化した先住民族リー
ダー、ランライ・ムロー氏は、鎖に繋がれた状態でダッカ市内の病院に運ばれた。

心臓病患者のムロー氏は現在も鎖に繋がれた状態で国立心臓病研究所(NICVD)
の冠動脈疾患集中治療室(CCU)で治療を受けている。彼は危篤状態でチッタゴ
ン医学大学付属病院から運ばれた。

ランライ氏は胸と背中にも負傷を負っており、鎖は適切な治療の妨げとなってい
ると医師たちが語っている。

チッタゴン丘陵国際委員会コーディネーターのシリン・スルタナ・リラ氏は、
ムロー氏が四六時中、就寝中もトイレに行くときさえも鎖に繋がれていると語り、
「これは人道に反するばかりでなく、非合法でもある」と付け加えた。

「ランライ氏は以前にも3回、病院に運ばれています。前回、心臓疾患で入院さ
せられたのは昨年11月のことでした。私は二人の先輩の弁護士とともに、病院
入院中は鎖に繋がないよう刑務所当局に要請し、承諾されました。しかし、今回
も彼は鎖に繋がれた状態で病院に運ばれてしまいました。」とリラ氏は語った。

高等裁判所の判決によれば、四六時中、鎖で拘束することが認められるのは凶悪
犯罪者だけであると、ムロー氏の代理人の一人、ニザムル・ホク・ナシム弁護士
は語る。

先住民族コミュニティーに所属するムロー氏は、バンドルバン県シュアロク・ユ
ニオンの議長に3回、選挙で選ばれた。2007年2月23日に彼は合同軍によって逮
捕され、2007年6月13日に武器不法所持の罪で17年の刑を言い渡された。

ムロー氏に法的支援を提供する人権活動家は、同氏が逮捕後に尋問のためにバン
ドルバン陸軍基地に運ばれ、同日、病気となったために入院させられたと語る。

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