2012/10/10 Wednesdayauthor: 共同代表 トム・エスキルセン

ランガマティで襲撃事件 ジュマ80名負傷

ランガマティで襲撃事件 ジュマ80名負傷

922日から23日にかけて、ランガマティ市で、軍や警察の目の前で、ベンガル人入植者がジュマ民族に無差別に暴力を振るい、ユニオン評議会委員長12人、医師、ジャーナリスト、カレッジ教員2名を含む約80人のジュマ民族が重軽傷を負い、5人のベンガル人学生も負傷した。チッタゴン丘陵地域評議会の事務所と宿舎を含め、市内各地でジュマ民族の住居、店舗、施設が荒らされた。市内幹線道路の随所で軍が見張り番をしていたが、長時間、暴力を止める有効な措置を取らなかった。

午前9時半ごろ、ランガマティ・カレッジで学生の口論が熱くなり、ベンガル人学生がジュマ学生を蹴ると、小競り合いが始まった。無差別の暴力にジュマ学生たちが抵抗すると、互いを追い掛け回す乱闘となり、さらに外部から学内にナタ、棒などをもった入植者が乱入した。この時、軍・警察はカレッジの門に配置されたが、入植者が学内になだれ込むのを止めなかったという。ジュマ学生30人、ベンガル人学生5人、教員2人が負傷した。

しばらくして増派隊が到着すると警察・軍は学内に入って暴力を止め、入植者を追い払ったが、さらにジュマ学生をジュマ居住地区まで追いかけ、一般市民に無差別に暴力を振るい始めた。入植者の暴力はさらに市内各地に飛び火し、診療所や店舗、バイク・車などが破壊された。入植者は、ユニオン評議会議長の会合に乱入して12名に重傷を負わせ、病院に負傷者を見舞いに行こうとする人々にも暴力を振るった。さらに午後3時ごろ、暴徒はチッタゴン丘陵地域評議会の構内にも乱入し、石や火炎瓶を投げて事務所と宿舎、車1台の窓ガラスを割った。23日にもランガマティ病院前で投石によりジュマ2人が負傷し、1人が暴力を振るわれた。

暴力が同時に市内各地に広まったこと、当局の対応が大幅に遅れたことからジュマ社会では、計画的な犯行であったことが強く疑われている。中立的な調査を求めて国際チッタゴン丘陵委員会は抗議文を政府に送り、PCJSSを含む7政党が930日にダッカ市で「人間の鎖」を作った。

(出典:PCJSS 2012930日リリース)