2012/08/16 Thursdayauthor: JummaNet事務局

NGO連合が先住民族の存在を否定!?

「バングラデシュ・ローカルNGO連合」(CLNB)と称する団体が先住民族の存在を否定するポスターを国内各地に張り出し、同趣旨のシンポジウムを開催した。

民族衣装を着た先住民族の写真で飾られたポスターは、先住民族運動やそれを支援する国際NGOに対する不信感を植え付けようとする内容となっている:
「大見出し:
 先住民族問題は陰謀です。私たちは民族的少数者として生きたいのです
 私たちは民族的少数者です。私たちが自分らしく生きられるようにしてください。
 民族的少数者を先住民族に仕立てる陰謀を止める措置を政府に求めます。
 ラース・アンダースの嘘のでっち上げられた報告書を違法と定めよ!
 先住民族支援を口実にキリスト教に改宗させることをやめさせろ!
 民族的少数者を金儲けに使うのをやめさせよ。
 チッタゴン丘陵での国内外NGOの陰謀を止めよ。
 チッタゴン丘陵だけでなく、平野部でも民族的少数者のための適切な開発支援を提供せよ。」

 先住民族の存在を否定するポスター

8月7日にCLNBがダッカ市の全国記者クラブで開催したシンポジウムでは、8月9日を「世界の民族的少数者 国際デー」として祝い、CHT問題担当省を「民族的少数者問題担当省」に改名し、憲法で「民族的少数者」を認知することなどが提案された。また、「民族的少数者」をキリスト教に改宗させる策略に警戒が呼び掛けられた。エスニック・カウンシルのNobin Pahan氏(サンタール民族)が座長を務め、新政党Nagorik Oikya(国民連帯)代表Mahmudur Rahman Manna氏、CLNB代表Harunur Rashid氏、大手国内NGO Gonoshasthya Kendra事務局長Saiful Islam Shishir氏、ダッカ大学やチッタゴン大学の教授などが発言した。自治省の通達が一部のNGOにも忠実に実行されていることに先住民族関係者は驚いている。

(出典:8/11カパエン財団メール、8/8 CHT News Update、8/7 News Today, 8/7 UNB、8/7 The Independent)