2008/04/29 Tuesdayauthor: jummanet(n)

サジェクでの入植者による襲撃事件:被害者がダッカで記者会見

初出:2008.4.29
http://bangladesh-web.com/view.php?hidRecord=197462

チッタゴン丘陵地帯(CHT)ニュース

2008年4月29日

ミトゥン・チャクマ(バングラデシュ)送付

サジェクでの入植者による襲撃事件の犠牲者たちは、バガイハット管区のショジッド・モハマド・イムティアズ中佐と商人ゴラム・モウラが事件の責任を負うと主張した。

本日(日曜日)、記者会見のためにダッカ市にやってきた5人の被害者は、シェグン・バギチャ地区のReporters Unity記者クラブに集まった報道関係者にこのように話した。

ビノイ・チャクマは声明文を読み上げ、4月20日の事件は予め計画されたものだったと主張した。事件の前にディギナラのメルンとコバカリ、そしてバガイチョリのマリッショとロンゴドゥーから入植者たちが集まってきており、4月19日には違法な入植者の政治組織、いわゆる平等権運動(Samo Odhikar Andolon)のリーダーであるシェリム・ウッディン・バハリがイムティアズ中佐と相談するためにバガイハットに来ていたと彼は語った。

「夜9時45分ごろ、約200人の入植者が先ずはダネ・バイバチョラ村に近づきました。ジュマの村人が結集しているのを見ると彼らは一旦、帰って行きました。その後、彼らは兵士を連れて再び現れ、我々の家に火をつけました。先ずはNirmol Kanti Chakmaの家を放火して攻撃を始めました。その直後、プルボパラ村、レトカバ村、ゴンガラム村の住居が次々に放火されました。彼らはキリスト教会とユニセフが運営する2つの村の学校(農村センター)さえ全焼させました。レトカバ村で入植者たちは国連開発計画(UNDP)の財政支援で作られた果樹園を破壊し、「バガイハット・ジープ運転手協会」と書かれた看板を設置しました。」と彼は語った。

攻撃者たちは家具や家財道具を含め、持ち運び可能なものも、ほとんど全て略奪したとビノイ・チャクマは語った。「UNDPの財政支援で購入された牛さえも持っていかれました」と彼は訴えた。

「攻撃者に対して抵抗しようとしました。しかし、軍の姿を見たので、逃げるしか選択肢はありませんでした。」と彼は語った。

背景

被害者たちは、以前にもさまざまな事件が起こっており、4月20日の襲撃で頂点に達したと語った。影響地域に住むジュマ民族の9割は、以前にも軍や入植者による攻撃で移住を強いられたと彼らは語った。軍による抑圧が続く中でも、ビジネスのためにサジェクにやってきていた小さなベンガル人コミュニティーとは、平和に共存していたという。

入植者がジュマ民族の土地を収奪しはじめた「今年1月から状況が変化しはじめた」と彼らは語った。

声明文でビノイ・チャクマは、ジュマ民族に対する脅迫、土地収奪、経済的な締め付けの13の例を挙げた。

被害

キリスト教会とユニセフが運営する2つの学校のほか、ジュマ民族の住居、計77戸が全焼したと彼は語った。プールボパラ(村)で33戸の内28戸、ゴンガラム村では47戸中11戸、レトカバ村では94戸中5戸、ダネ・バイバチョラでは100戸中33戸が全焼し、1500万タカ相当の財産が破壊されたと彼は語った。

負傷者

襲撃事件ではニュートン・チャクマ(別名カラボ)、ビジョイ・シン・チャクマ、ロトン・チャクマという3名のジュマ民族が負傷したと彼は語った。

事件後の経過

被害者たちによると、事件後、軍隊はジュマ民族の土地に住居を建設するよう入植者に圧力をかけているという。4月22日に入植者2家族がバガイチョリを離れようとして乗り合いジープに乗ったがカシェムという兵士が家族を車から引きずり降ろし、罵倒を浴びせたと彼らは言う。4月23日に管区司令官イムティアズがダネ・バイバチョラとレトカバの間にあるボノ・ビハール寺の境内で入植者のグループを車から降ろし、焼け跡に家を建てるよう命じた。4月24日に管区司令官イムティアズは、管区本部で会合を開き、両コミュニティーの長老が参加した。会合で彼は「将来、ベンガル人に何かが起これば、お前ら全員を銃撃戦で殺してやる。お前らがこの国に住む必要はない」と言ってジュマ民族を脅迫した。

ビノイ・チャクマはジュマ民族の村人が恐怖の中で暮らしていると訴えた。「私たちは土地を失うことを常に恐れて暮らさなければなりません」と彼は泣き叫んだ。

犯人たち

被害者たちは、4月20日のジュマ村人に対する襲撃の主犯は、バガイハット管区司令官ショジッド・モハマド・イムティアズ中佐とバガイハット・バザールでビジネスを営むゴラム・モウラであると語った。攻撃の動機はジュマ民族を追い出し、土地を収奪することだという。

要求

被害者たちは次の要求を政府に提示した:1. ジュマ民族の全ての被害者に対する十分な補償と適切な生活再建、2. イムティアズ中佐、ゴラム・モウラと共犯者たちを逮捕し訴追すること、3. ジュマ村人を押さえつけるためにイムティアズが行った脅迫、無理強い、拷問を止めさせること、4. サジェクでの土地収奪と入植者の移住を止めさせ、同地区から全ての入植者を引き上げること、5. キリスト教会や仏教寺院などの宗教施設への攻撃を止めさせ、ボナニ・ボノ・ビハール寺から収奪された土地を返還し、ビッショ・モイトリー・ブッド・ビハール寺を元の場所に再建し、ゴンガラムでジョガシッディ・ビック師のために立てられた庵に対する被害の金銭賠償を払うこと。

記者会見にはギャネンドゥ・チャクマ(レトカバ・ムク村)、クリントン・キシャ(ゴンガラム・ムク村)、シャンティ・ビカーシュ・チャクマ(ダネ・バイバチョラ村)、ディノ・モホン・チャクマ(レトカバ村)も出席した。
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