2006/05/15 Mondayauthor: jummanet(n)

旱魃でチャクマ王宮がカプタイ湖面に浮上~乾季米は大不作

バングラデシュ・オブザーバー紙、2006年5月11、15日

カプタイ・ダム建設で1960年代初めに湖底に沈んだチャクマ王の宮殿が旱魃で50年ぶりに湖面に姿を現した。ひと目見ようと先住民もベンガル人も周囲に集まったが、遺跡から物を持ち去る人たちも出ている。チャクマ王、デバシシ・ロイ氏は、先住民族の記憶が眠る宮殿を保護するよう訴え、「国の発展」のために54000エーカーを水没させ、10万人を追い出した同プロジェクトがCHTの政治、歴史、経済、地形を激変させたことを忘れてはならないと語った。チャクマ王の宮殿は、現在も遺構が残るラングニア県ラジャノゴルから19世紀初めにランガマティに移され、ダムに沈むまで一世紀半の栄華を極めた。その荘厳な姿は当時の人々を魅了したという。

今年の乾季(ボロ)米の収穫量は灌漑用水不足で例年の1/3ほどに激減するのではと心配されている。ボロ稲はダムの水位が下がり始める1月に作付けし、5月に収穫される。今年はランガマティ県で約25000エーカー作付けされたが、各地で田んぼが干上がり、稲が立ち枯れている。