2005/08/09 Tuesdayauthor: jummanet(n)

国際先住民族の日・2

先住民族が権利を求めてダッカで行進・集会
(各社新聞記事、国連関係HPよりダマイ連絡員が編集)

先住民族の日に各地で盛大な催しが行われる

ランガマティ、カグラチョリ、バンドルバンの丘陵三県で国際先住民族の日を祝う行事が行われた。ランガマティではバングラデシュ先住民族フォーラムが主催し、カグラチョリとバンドルバンではHTNF率いる現地NGOが音頭をとった。

ランガマティ:バングラデシュ先住民族フォーラムCHT支部の主催で、集会、行進、芸能コンペ、文化行事、授賞式などのプログラムが行われた。先住民族女性リーダーのシャゴリカ・ロアザ氏が開会の挨拶を行い、先住民族社会フォーラム事務局長シュクマール・デワン氏が座長を務めた。CHT地域評議会委員ゴウトム・デワン氏、チッタゴン大学教員ホセイン・カビール博士、CHT地域評議会委員・CHT女性協会代表モドビロタ・チャクマ氏、ソシアルワーカーのニルモレンドゥ・トリプラ氏、女性権利開発活動家トゥク・タルクダール氏、PCJSSリーダーのムリンガカ・キシャ氏、マルマ文化協会事務局長オバン・マルマ氏が集会でスピーチを行った。最後に県庁前からシルポコラ・アカデミー(芸術学院)まで華やかな大行進が行われた。

バンドルバン:地元NGOの主催で、先住民族の要求を掲げるための集会、行進、文化行事などが各地で行われた。バンドルバン市内バーグマラ・バザールで行われた集会では、先住民族の権利を憲法で認知することにより丘陵地帯で平和構築に取り組むよう政府に求める演説が行われた。この集会は、Care Bangladeshの協力で地元NGOオノンノ・コリヤーン・ションスタ(AKS)が開催した。

カグラチョリ:集会と行進が行われた。モン民族首長パイフラ・プルー・チョウドゥリー氏が開会の辞を述べ、カグラチョリ県庁前のM.N.ラルマ広場まで行進が行われた。集会ではカグラチョリ市民フォーラム呼びかけ人ホンショドジ・チャクマ氏が座長を務め、CHT地域評議会委員・PCJSS中央委員シュダシンドゥ・キシャ氏が主賓として参加した。カグラチョリ県評議会元議長ジョティンドロ・ラル・トリプラ氏、有名な教員であるノビン・クマール・トリプラ氏、カグラチョリ県評議会元委員ビノード・ビハリ・チャクマ氏、学生リーダーのウドヨン・トリプラ氏、ミロンプール女性福祉組合のサトワイ・マルマ氏
と事務局長のインディラ・チャクマ氏などが演説を行った。

タンガイル:タンガイル県モドゥプールでは、国際先住民族の日を祝う様々な華やかな行事が行われた。モドゥプール先住民族福祉協会、ジョインシャヒ先住民族開発協議会、ガロ学生協会、アチックマチック協会が行事を共催した。華やかな行進、討論会、文化行事も行われた。ジョルチョットロ・コーパス・クリスティ高校校庭ではオジョイ・ムール氏を議長として討論会が行われた。先住民族作家シュバーシュ・ジェム・チュム氏が主賓として挨拶した。その他、先住民族活動家アルバート・マンキン氏、アクション・エード国内所長ナスリン・ホク氏、SUS事務局長トポン・クマール・グン氏、先住民族女性リーダーのニシャルン・ノレック氏がスピーチを行った。集会は文化行事で幕を閉じた。

ラージシャヒ:先住民族の権利を憲法で認め、その伝統文化を守るよう政府に求める趣旨で、華やいだ雰囲気の中、集会、文化式典、討論会、表彰式など様々なプログラムがカコンハット・カレッジ校庭で行われた。アディバシ・ウンノヨン・ションスタ(先住民族開発協会、AUS)およびウッタル・バングラ・アディバシ・ラハンティ・ネットワークがプログラムを共催した。サンタル、パハリ、ムンダを含む多数の先住民族が北部各県から結集した。プログラムは盛大な行進で始まり、参加者はサンタル民族の歌を歌ってから、要求を書いた横断幕や花綱を手にしてスローガンを唱えながらカコンハット町を練り歩いた。その後の集会では、憲法での権利の明記や民族語教育の権利など20の要求項目を含む決議が採択された。発言者たちは、先住民族には固有の文化・伝統があるにも関わらず、政府による支援の欠如、地元ベンガル人の一部による「攻撃的な」行動により、自分たちの文化伝統が風前の灯火となっていることを訴えた。集会前には、要求を掲げた首相宛覚書がラージシャヒ県知事に渡された。集会の後、サンタル民族、オラオン民族、パハリ民族がダンタ、ダシャイ、バハ、ドシャイと呼ばれる伝統舞踊を披露した。優秀な踊り手には賞が贈られた。

また、ラージシャヒ市では先住民族文化協会、全国先住民族協議会、ラージシャヒ大学先住民族学生協会が先住民族の要求を受け入れるよう圧力をかけるために中心街で人間の鎖を作り、ラージシャヒ大学先住民族学生協会は中央図書館で別の人間の鎖も作った。市中心部の殉死者記念塔で文化式典も行われた。

ダッカ市ラルマティア地区:人権、環境、平和の問題に取り組むソリダリティー・バングラデシュという団体がラルマティアの事務所で国際先住民族の日を記念して討論会を行った。

タクルガオン:全国先住民族協議会およびNGOのRDASとカリタスの共催で10項目の要求を掲げて人間の鎖が作られた。その後、チョウラスタ交差点から県知事事務所まで行進が行われた。先住民族は、10項目の要求の実施を求める首相宛覚書を県知事事務所に提出した。

シレット:民族コミュニティー開発機構の主催で討論会と行進が行われた。シレット県知事S.M.フォイサル氏はシレット市役所で討論会の開会の辞を述べた。

シェルプール県ナリタバリ:先住民族福祉協会ナリタバリ支部がボルアジャニ・ミッションで集会、討論会、文化式典を行った。

シェルプール県シュリーバルディ:先住民族福祉協会と先住民族青年協会の主催で華やかな行進、討論会、文化式典が行われた。

チャパイナワブゴンジ県ゴマスタプール:四つの郡から先住民族が集まり集会を行った。
トムのコメント:8月9日の国際先住民族の日は、1994年の国連総会で決定された国際日。1982年の通称国連人権小委員会において、第1回の先住民作業部会が開催された日に当たります。日本では、先住民族の10年市民連絡会が毎年記念集会を開催しており、アイヌ民族の団体なども様々な記念行事を行っています。バングラデシュでの盛大な催しには、凄いパワーを感じますね。日本からも仲間を連れて、いつか参加してみたいものです!