2005/07/14 Thursdayauthor: jummanet(n)

CHTに入植者28,000世帯を定住させる新計画

初出:2005.07.14
バングラデシュ・オブザーバー紙、2005年7月14日

バングラデシュ政府は28,000世帯以上の入植者をチッタゴン丘陵地帯のランガマティ、カグラチョリ、バンドルバンの丘陵三県に定住させる新しい計画を立てている。関連情報筋によると同提案はCHT省の決定を待っている状況だという。CHT省副大臣モニ・ショポン・デワンに問い合わせたが同氏はこの件に関して口を閉ざした。

この知らせを受けたPCJSSは深い憂慮の念を表明し、政府がそのような決定を下せばCHT情勢はさらに複雑になるだろうと警告した。ジアウル・ラーマン少佐が大統領を務めていた前BNP政権時代(1981年)に、平野部から連れてこられた避難民(入植者)計26,000世帯が先住民族の土地を強制的に占拠する形で、チッタゴン丘陵地帯の各地に定住させられた。その時から30年近くベンガル人入植者たちはCHTに住み続けており、各世帯は毎週21キロの米の配給を受けてきたと情報筋は語る。

先住民族によれば、和平協定後、民間の取り組みでさらに入植者20万世帯が入植してきたという。現在、CHT地域の先住民族と非先住民族の人口比は同等となっているという。

政府は、28,000世帯の入植者を国境沿いの僻地であるランガマティ丘陵県バガイチョリ郡サジェク行政村に定住させる予定であると情報筋は語る。

トムのコメント:この新入植計画に関しては、様々な情報(JSS1万世帯説、UPDF6万世帯説など)が飛び交い、その真偽や規模ははっきりしない。しかし、既にCHTに入ってきている人が対象なのか新しい入植者が対象なのかははっきりしないが、今まで食糧配給を受けていたベンガル人入植者27,000世帯に加えて、新たに28,000世帯に食糧配給を開始する計画があることは確からしい。いずれにせよ、CHTの人口動態を揺るがす危険な動きである。実施されれば民主政治でも先住民族の声がますます届きにくくなり、土地も圧迫されることは必至だ。