2004/12/20 Mondayauthor: jummanet(n)

CHTで5000万ドル規模の開発プロジェクト開始予定

CHTの治安状況が「改善した」と判断し、政府はドナー資金による5000万ドル規模のプロジェクトを来月から開始することを決定した。「CHTにおける信頼醸成と開発の促進」という名目で、33の構成要素からなるプロジェクトがカグラチョリ、ランガマティ、バンドルバンの丘陵3県で実施される予定である。2001年2月に外国人エンジニア3人が反政府分子に誘拐された後、ドナー資金による開発事業がCHTで停滞してしまったことが財務大臣Mサイフル・ロホマン率いる内閣委員会の会合で話し合われた。外国人たちは1ヶ月後に解放され、政府はドナー機関と共に、CHTにおける開発スタッフに対するリスク要因を評価する共同調査団を結成した。調査団の報告書が2002年に提出されたが2回の審議の後も政府は結論に至らなかった。三回目の審議の際、内閣委員会は丘陵地帯の治安状況が十分回復したと判断した。新規の大規模開発事業の実施を後押しする判断となった。
「チッタゴン丘陵地帯の27郡の内、22郡では治安状況は良好だが、他の郡では小規模な問題が残っている」とサイフル・ラーマンは会合後に記者団に語った。情報筋によると、内閣委員会は内務省に対して、丘陵地帯における犯罪事件防止に全力を尽くすよう要請したという。例えば、法執行機関が特に開発ワーカーに注意を払うべきことが指摘された。

政府もドナーも幾つか大規模な開発事業をCHTで開始する用意を調えていることを委員会メンバーは内務省官僚に伝えたが、犯罪事件が取り組みを阻害する可能性もあると警告した。CHT省によると、ドナーは去年、2001年の誘拐事件以降初めて、400万ドル規模のパイロット事業を再開したという。同事業は年内に終了する予定だ。また、5000万ドル規模のプロジェクトは2005年1月から開始予定である。今回の5カ年計画で政府は2500のコミュニティーで貧困削減のための小規模な開発事業を実施する予定だ。「計画の主な目的は政府に対する丘陵の人々の信頼を回復することだ。こうした開発プロジェクトが行われて来なかったため、丘陵の人々は政府が自分たちに関心を持っているかどうかについて疑問を持ち続けてきた」とCHT省役人が話した。

情報源:デイリー・スター紙、2004年12月20日